PLCでソケット通信 ~Leuze レーザー距離計を用いた検証
1. はじめに
こんにちは。
アルチテック株式会社の北中です。
2018年夏に開発・導入した「自動搬送テルハシステム」で用いた
レーザー距離計とPLCとの通信検証について、お話させて頂きます。
2. システム構成
(1)テルハ
テルハとは、レール上をホイストが移動するクレーンの一種です。
下記のようなものを指しますが、実際はこちらより大型のものを用いました。
テルハでは、重量物を搬送します。今回は、行き先を指定すると、自動で搬送する「自動搬送テルハ」です。
(2)レーザー距離計
自動搬送テルハでは、移動や現在位置を知るために、レーザー距離計を用いました。
端からの距離で、移動距離や現在位置を把握することで、自動搬送を実現します。
レーザー距離計は、Leuze製 AMS308iです。
レーザー距離計とPLCは、ソケット通信(TCP/IP通信)で距離データを取得します。
3. Leuzeレーザー距離計と三菱PLCの接続方法
(1)ソケット通信初期設定
ソケット通信において、当初は、PLCをサーバー側(接続してもらう側)に、レーザー距離計をクライアント側(接続する側)に設定してプログラミングをしていました。
(2)ソケット通信時のエラー
しかし、社内検証時に、通信途中に線を抜いたり、意地悪なテストをしたりなどのイレギュラー処理を実施した際に、問題が発生しました。
通信の切断後に、レーザー距離計が再接続しなくなる現象が発生し、レーザー距離計を再起動しないと通信ができなくなりました。
(3)通信時のトラブルシューティング
これではシステムとして導入できないので困ったのですが、結果的にレーザー距離計をサーバー側に(接続してもらう側)、PLCをクライアント側(接続する側)に入れ替え、再設計・再実装することで、問題が解消しました。
イレギュラー処理時も、PLC側が切断→再接続を強制的に実施するため、能動的に通信を確立することが出来ました。
4. 最後に
こういった壁にぶつかり、解決する事の繰り返しで、社内のノウハウが溜まっていきます。
また、システム開発やプロジェクト遂行においてお話できればと思います。
ではまた。